4月9日放送 「ビール酵母のパワー」
 本宮町のビール工場にきました。
 きょうは、ビールの秘密に迫ろうと思ってな。
 ビールの秘密ってなに?
 ビール酵母じゃよ。
 ビール酵母。聞いたことがある。
 さあ、行ってみよう。


 ビールの原料は、麦を発芽させた麦芽(ばくが)やホップなどだが、はじめにそれらの原料を煮て汁をとる。その汁を麦汁(ばくじゅう)という。その麦汁にビール酵母を加え、3週間ほど発酵させてビールができあがる。ビール酵母は、直径約10ミクロンの微生物。麦汁を発酵させて、糖分をアルコールと炭酸ガスに分解する。ビールを作ったあとのビール酵母は栄養分やミネラルがバランスよく含まれているため、そのビール酵母を使って胃腸の働きを整える医薬部外品や栄養補助食品が作られている。さらに最近の研究で、ビール酵母に含まれるベータグルカンという成分に、植物の免疫力を高める作用があることがわかった。苗を溶液に漬けたり生育過程で噴霧して使用する。実際にベータグルカンを使用したもの、使用しないものを比較したところ、使ったものの方が病気になりにくいことが実証された。このベータグルカンを成分にした植物活性資材は、すでに商品化され、農家などで使われている。