5月8日放送 「生活に欠かせない石油」
 ジュールちゃん。最近、石油の値段があがっていることを知っているかのう。
 知ってるよ。だってガソリンや灯油の値段があがっているもの。
 そうじゃな。
 でも私は自転車だから、ガソリンの値段があがっても関係ないもん。
 それが、そうとも言えんのじゃよ。
 えっ!どうして?


 日本はたくさんの石油を輸入している。日本人ひとりあたり毎日5.3リットルの石油を使っている計算だ。石油は燃料以外にも製品の材料として広く使われている。その割合は18.3%にのぼる。たとえばプラスチックなどの樹脂製品の原料。これは、ペットボトルやビデオテープなど身の回りにあふれている。また、ポリエステルやアクリルなど、化学繊維の材料も石油だ。さらに、道路のアスファルトは、石油をガソリンなどに精製する過程でできる物質だ。また、化学合成の洗剤やシャンプーに含まれる界面活性剤は、石油から作られるものが多い。界面活性剤は水と油を分離する働きがあり、洗剤などに欠かせない。変わったところでは、皮膚につける薬品に必ずと言っていいほど含まれているワセリン。紙おむつの水分吸収剤。使い捨てのコンタクトレンズ。化学合成された一部のビタミン剤なども原料に石油が含まれている。
 このように、石油を原料にした製品は私たちの生活に欠かせない。最近の原油価格の高騰で、これらの石油製品にも影響が出始めている。