1月22日放送 「骨伝導って何?」
 はーい。ジュールです。今、留守です。
 ジュールちゃん。何をやっているんだい。
 留守番電話機に応答メッセージを録音してるんだけど、何度やっても私の声にならないのよ。
 いや、ちゃんとジュールちゃんの声で録音されてるよ。
 うっそー。私、こんな声じゃない。
 それには訳があるんじゃ。


 音は空気の振動で伝わる。その振動を鼓膜がとらえて蝸牛という器官に伝え、脳が音を認識するのだ。自分が話している時に聞こえる音は、空気の振動で聞こえる音と、頭の骨を伝わる振動による音をミックスして聞いているのだ。このため、自分の声を録音して聞くと、ちがって聞こえるのだ。骨を伝わって音が聞こえる仕組みを、骨伝導(こつでんどう)と呼んでいる。
 今、東北大学で、骨伝導を使って新しい音空間を作ろうという研究が行われている。2×3センチほどのデバイスを耳の前にある骨にあてて、そのデバイスを振動させると音が聞こえる。このデバイスは、スピーカーなどと同じように、音を振動に変える仕組みだ。骨伝導だと、音がこもって聞こえるようなイメージがあるが、実際ちがう。とても良い音質で聞こえるのだ。ヘッドホンなどとちがって耳を塞ぐ必要がないので、装着しても閉塞感がない。また、周りの音とデバイスを通じた音を同時に聞くことができるので、要人警護の警察官のイヤホンにかわるものとしても利用価値がある。この骨伝導を利用して、まるでコンサートホールにいるような臨場感を味わうことができる音空間を創造しようと研究が進められている。